「浪花のモーツァルト」の愛称で親しまれたキダ・タローさんが2024年5月14日に亡くなられたことがわかりました。
キダ・タローさんはこれまでに5000曲も作曲されています。
多くのテレビ番組のテーマ曲やCM曲などを作曲しており、耳にする機会も多いかと思います。
そんなキダ・タローさんの代表曲の1つでもあるのが「アホの坂田」です。
軽快なメロディーとコミカルな歌詞で、幅広い世代に親しまれています。しかし、この曲には意外なルーツがありました。
名曲「アホの坂田」のルーツや作曲秘話についてご紹介したいと思います。
キダ・タロー代表曲「アホの坂田」はメキシコ民謡がルーツ
「アホの坂田」の前奏8小節は、メキシコ民謡「メキシカン・ハット・ダンス」のメロディーをそのまま使用しています。
その後に始まる歌部分は独自のメロディーをつけたとのことです。
メキシカン民謡を知らなったのですが、聞き比べると本当にイントロは同じですね。
キダ・タローさんは、軽快なメロディーとコミカルな歌詞で、幅広い世代に親しまれているアーティストです。「アホの坂田」はキャッチーでポップな曲調で、まさにキダ・タローさんの代表曲ですね。
キダ・タローとメキシコ民謡
かつてキダ・タローさんは旧歌舞伎座にあった進駐軍専用キャバレーでバンドマンとして演奏をしていたそうです。
米兵のお客さんばかりで、白人に加えてメキシコ人も多かったそうです。
ピアノを担当していたキダ・タローさんはお客さんから1番近いため、メキシコ人のお客さんから「ユー・ノウ? ♪ダダン・ダダン・ダダンダダンダダン」と曲のリクエストをもらっていたそうです。
この曲こそ、メキシコ民謡である「メキシカン・ハット・ダンス」でした。
メキシカン・ハット・ダンスは世界3大民謡の1つです。
演奏するととでも喜ばれ、よく演奏していたそうです。
キダ・タローが語った「アホの坂田」作曲秘話
自ら「アホと呼んで」という坂田利夫さんの芸風をテレビで見ていて感動していたそうです。
そんな中、坂田利夫さんへの楽曲提供の話があり、快諾されました。
アホ、アホ、アホの坂田というフレーズと、メキシコ民謡「メキシカン・ハット・ダンス」のリズムがすぐに結びついたとのことです。
そんなひらめきから名曲「アホの坂田」は生まれました。
キダ・タローさん本人も「自分で言うのも何ですけど、陰の名曲と言いますかね。異国の民謡で始まり、自分のメロディーをつくる。こんなやり方は初めてで最後です」とおっしゃられています。
コミカルで壮大なメロディーのこの曲は、坂田利夫さんの登場曲として長く親しまれていました。
聴くだけでハッピーな気持ちにさせてくれる曲です。
まとめ
キダ・タローさんの代表曲「アホの坂田」は長きに渡って親しまれてきました。
その曲のルーツがメキシコ民謡であったことは驚きです。
軽快なリズムがコミカルで楽しい気持ちにしてくれるこの曲は坂田利夫さんの芸風にぴったりです。
坂田利夫さんが2023年に亡くなられ、キダ・タローさんも2024年に亡くなられましたが、この曲はこれからも多くの人に親しまれることでしょう。
「アホの坂田」は異国の民謡とキダ・タローさん独自のメロディーが融合した奇跡的な名曲です。
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